① 意味と訳し方
「~ない」
と訳します。意味は「打消し」
②例文と訳し方
雨、
降らず
⇒ 雨が、降らない。
雨
降らざれば、
行かず。
⇒ 雨が降らないので、
行かない。
※「ざれ」は已然形なので「ざれば」
は「已然形+ば」となり、「~
ので」
と訳します。
①意味と訳し方
「〜だ」「〜である」と訳します。意味は「断定」。
「(場所)にある」
と訳すことがあります。意味は「存在」。
②例文と訳し方
本日は晴天なり。
⇒ 本日は晴天である。
春日なる三笠の山 ⇒ 春日にある三笠山
①意味と訳し方
「〜た」と訳します。意味は「完了」。
「~ている」と訳すことがあります。意味は「存続」。
②例文と訳し方
雨降りた
り。
⇒ 雨が降った。
(または、)雨が降っている。
過ぎたるは及ばざるがごとし。
⇒ (度が)過ぎたも
のは、そこまでいっていないものみたいなものだ。
※やり過ぎてしまうと、やらない方がましになってしまうことがあるという意味。
①意味と訳し方
「〜た」と訳します。意味は「過去」。
「~だなぁ」と訳すことがあります。意味は「詠嘆」。
※「終わりにする」という意味の「けりをつける」
は過去の「けり」からきているという説があります。
②例文と訳し方
大きなるえのきの木のありければ
⇒ 大きなえのきの木があったので
※「けれ」は已然形なので、「~ので」と訳します。
心なき身にもあはれは知られけり
⇒ 俗世間から離れた身でも趣深さは知られるものだなぁ
①意味と訳し方
「〜た」
と訳します。意味は「完了」。
また、「強意」
という意味で使われることがあります。
※
「強意」の訳し方はいろいろありますが、「~であるよ」などと言ったり明確に訳に出てこなかったりします。
②例文と訳し方
例)かの人、行きぬ。
⇒ あの人は、行った。
※「ぬ」の直前が「行き」と連用形(テが続く形)になっていることに注意します。
「行かぬ」と直前が未然形だったら「行かない」と打ち消しになります。
冬来たりなば、
春遠からじ。 ⇒ 冬が来たならば、
春は遠くないだろう。
※「なば」は「ぬ」の未然形に「ば」がついている形なので「~ならば」と訳します。
①意味と訳し方
「〜しよう」
と訳します。意味は「意志」。
「〜だろう」
と訳します。意味は「推量」。
※古文中に「ん」が出てくる場合は「む」が変形したものなので注意。
現代語では「ん」は「ぬ」が変化したもであるため、間違いやすい!!
※「む」はほかにもいくつか意味がありますが、まずは意志と推量を覚えておきましょう。
②例文と訳し方
例)我、出かけん。
⇒ 私は出かけよう。
今こ
そ、
別れめ。
⇒ 今は、別れよう。
※「こそ」が文中にあるので、已然形なっています(係り結びの法則)。
⇒ 雨が、降ら
⇒ 雨が降ら
⇒ 本日は晴天
⇒ 春日
⇒ 雨が降っ
⇒ (度が)過ぎ
⇒ 大きなえのきの木があっ
⇒ 俗世間から離れた身でも趣深さは知られるもの
⇒ あの人は、行っ
⇒ 冬が来
⇒ 私は出かけ
⇒ 今は、別れ
① 意味と訳し方
「〜た」
と訳します。意味は「過去」
②例文と訳し方
桜
のなかりせば
⇒ 佐倉の木がなかったな
らば
※「せ」は未
然形な
ので、「~せば」は仮
定条件と
なり「~た
ならば」
と訳す。
過ぎ去りしかば
⇒ 過ぎ去ったの
で
※「しか」は已
然形な
ので、「~しかば」は確
定条件と
なり「~
たので」
と訳す。
都を去りし人
⇒ 都を去った人
①意味と訳し方
「〜ないだろう」
と訳します。意味は「打消し推量 」
「〜ないようにしよう」
と訳します。意味は「打消し意志」。
助動詞「む」を打消したものと考える。
②例文と訳し方
都
にはあらじ。
⇒ 都にはいないようにしよう。
雨は降らじ。
⇒ 雨は降らないだろう。
①
意味と訳し方
意味がたくさんあるので注意!
「〜だろう」
⇒意味は「推量」。
「~しよう」
⇒意味は「意志」。
「~できる」
⇒意味は「可能」。
「~はずだ」
⇒意味は「当然」。
「~しなさい」
⇒意味は「命令」。
「~がよい」
⇒意味は「適当」。
6
つの意味の頭文字をつなげて「ス
イカトメテ」
と覚えると忘れにくい。
②例
文と訳し方
例)
雨の降るべし。
⇒ 雨が降るだろう。
この一矢に定むべし。
⇒ この一本の矢で決めよう。
羽
のなければ、
飛ぶべからず。
⇒ 羽がないの
で、
飛ぶことができない。
子となりたまふべき人
なり。⇒ 子におなりになるはずの人
である。
この橋、渡るべからず。
⇒ この橋を渡ってはならない。
(命令+打消しなので禁止)
住まひは夏を旨とすべし。
⇒ 住まいは夏を主とするのがよい。
①
意味と訳し方
意味がいっぱいあるので注意。
「べし」を打ち消したものと覚える。
「〜ないだろう」
⇒意味は「打消し推量 」
「〜ないようにしよう」
⇒意味は 「打消し意志」
「~ないほうがよい」
⇒意味は 「不適当 」
「~ないはずだ」
⇒意味は 「打消しの当然」
「~できない」
⇒意味は 「不可能」
②例文と訳し方
例)
雪など降るまじ。
⇒ 雪などは降らないだろう。
我、行くまじ。
⇒ 私は、行かないようにしよう。
聞かすまじきこ
と ⇒ 聞かせないほうがよいこ
と。
あるまじきこ
となり。 ⇒ あるはずのないこ
とである。
今宵は帰るまじ。
⇒ 今晩は帰ることができない。
①意味と訳し方
「〜た」
と訳します。意味は「完了」。
「〜
ている」
と訳します。意味は「存続」。
②例文と訳し方
我、
奇襲に成功せり。
⇒ 私は、奇襲に成功した。
生きとし生けるも
の ⇒ 生き、生きているも
の(全ての生きているものの意)
①意味と訳し方
「〜たい」
「~てほしい」
と訳します。意味は「希望」。
②例文と訳し方
例)
あらまほしきこ
となれば ⇒ あってほしいこ
となので
聞かまほしからず。
⇒ 聞きたくな
い。
⇒ 佐倉の木がなかったならば
⇒ 過ぎ去っ
⇒ 都を去っ
⇒ 都にはい
⇒ 雨は降ら
⇒ 雨が降る
⇒ この一本の矢で決め
⇒ 羽がないので、飛ぶ
⇒ 子におなりになる
⇒ この橋を渡っては
⇒ 住まいは夏を主とする
⇒ 雪などは降ら
⇒ 私は、行か
⇒ 聞かせ
⇒ ある
⇒ 今晩は帰る
⇒ 私は、奇襲に成功し
⇒ 生き、生き
⇒ あって
⇒ 聞き